沢登り行ってきます!
Matsu君、t字外4名で、下記のとおり行ってきます。
       記
1.場所 大峰山系旭ノ川中ノ川
2.日程 8月22日(金)米子出発。
     8月23日(土)猿谷ダム集合→入渓 泊
     8月24日(日)ビバーク地→七面山→下山
3.留守本部 I崎さん←よろしくお願いします。



山行報告をします。

概要
 京都時代のクラブOB会(通称、ワインの会)で、沢登りについて話題になった。それがきっかけになり、7月下旬にはE上さんと立合川へ、引き続いて、今回、Y田さんと旭ノ川中ノ川に行くことになった。Y田さんと、計画を練っているうちに、旭ノ川本流遡行も捨てがたいので、本流遡行の後半部分からスタートし、中ノ川に繋げ七面山にぬけるという充実したプランになった。
 当初は、E上さんもメンバーに入っていたのだが、出発直前にドタキャンされた。理由は悪天によるものだった。無理もない。その数日前、広島で集中豪雨が降り、大きな土石流が住宅街を飲み込み、80数名にのぼる犠牲者をだしたのだった。さらに、この週末も出発直前の天気予報では、前線が奈良県を通過し、土曜日はずっと傘マークがついていた。日本の上空で前線が活発に活動し、どこで大雨を降らしても不思議でない不安定な天候が続いていた。まさに、秋雨前線のような状況だ。
 それでも、Y田さん所属の山岳会から2名、さらに直前になってMatsu君の参加もあり、蓋を開けると、総勢5名のパーティーとなった。年齢も、20~50代と幅広い世代で、経験、体力、能力も幅広いものとなった。
 装備については、あまりシビアな登攀もないので、φ6mm×50mザイル(ダイニーマ)が有効だった。クラックは、ある程度、発達しているので、カム類(キャメ#1まで)、チョック類が有効だった。ハンマー、ピトン類は使用しなかった。

8月22日(金)  米子21:20→中山支所21:40→猿谷ダム2:20→就寝3:00
 なんだかんだ準備が整わず、結局、21時半頃に、D山町役場でMatsu君と合流した。大阪を真夜中に通過し、集合場所としている猿谷ダムに2時過ぎに到着した。東屋の下で、軽く乾杯してから、シュラフに潜り込んだ。天気は、ショボショボと雨が降っていた。

8月23日(土)  曇り時々晴れ、一時小雨
起床6:00→猿谷ダム発7:00→不動小屋沢手前8:00→中ノ谷出合12:00→モジケ小屋16:30

 深い眠りに、情け容赦ないY田さんのモーニングコール。既に、あちらの山岳会の皆さんは、朝食を済ませ、沢支度を整えている。遅れてなるまじと、あわただしく朝食を食べ、身支度を整えた。それから、ガチャ合わせをし、共同装備や食料を分配して中ノ川出合に向けて車を走らせた。途中、何回か迷った挙句、旭川林道が釈迦ケ岳登山口への林道分岐点付近で、土砂崩れのため通行止めになっていた。このため、予定より約3km手前に車をデポするハメになった。
 この箇所に車を3台デポして、出発した。10分程度林道を辿り、不動小屋谷を過ぎた辺りで、旭川に降りる踏み跡と釣師のフィックスロープを発見して、そこから沢床に降りた。沢に到着すると、満々と水を湛えた美しい淵が現れた。その美しさへの感嘆の声は、やがて、いきなり飛び込んで泳ぎという過酷な現実からくる溜息に変わっていった。
 躊躇しながらも、いきなり飛び込んで、泳いで淵を越えて行くと、ほどなくして先ほどまで辿ってきた旭川林道が川床近くまで降りてきた。ちょうど、遡行図の真ん中くらいの位置に、いるようである。しばらく大きな流れの中を膝前後まで水につかりながら歩いた。意外にも、晴れていて、陽がさしこみ大変美しかった。来て正解だったことを実感した。
 本流には、2mの滝、1mの滝を泳いだり、登ったりを繰り返しながら抜けていくのが楽しかった。1m滝では、右岸の2m位の壁を水中からキャンパ気味に登るのだが、皆さん結構苦労されていた。50mゴルジュでは、Matsu君が泳いで中央突破してくれた。あとのメンバーは、ザイルに引っ張ってもらい、ただプカプカ浮きながら突破していった。Matsu君は、4人のメンバーを引っ張るので、腕がパンプして、大変だったらしいが、我々はテーマパークのアトラクションのようで、大変楽しかった。
 50mゴルジュを越えるとすぐに岩の洞門が現れた。今日は、水量が多いので、洞門からも、水流があった。備中・勝山の竜宮岩の岩橋を倍くらいにした規模で見事だった。これを越えるとすぐに中ノ川出合の12m滝に出た。ザイルを出して、滝の左を直登するが、たいして難しくなかった。越したところで、昼休憩をとった。
 ここからは、水量もぐっと減って、その分、大きな滝が現れだす。地獄滝は、左岸に怪しげなトラロープがあり、それを使って巻いた。極楽滝は、右岸の簡単な泥壁を登り、最後は滝の落ち口の左側のスラブを登る。ザイルは出したが、それほど難しくなく、あっさりぬけた。むしろ、その上の3段12m滝の方が、落ち口をトラバースする部分が、流されそうで気持ち悪かった。
 そこを越えると十字峡に出るが、あまりたいしたことなく、ガッカリである。牛鬼滝は、手前のゴルジュから、右岸のバンドを登り、少しかぶり気味の岩場を越した。釣師のフィックスロープが張ってあるので、それを使えば、楽に越えられる。釣師のロープは腐っており、力任せに引っ張ることはできないが、それがなかったら、結構、難しいはずである。最初に登って、トラロープをフィックスした釣師の登攀能力は、なかなかたいしたものである。しかし、我々にとっては、ルートファインディングの楽しさを奪ってしまうのも事実で、考えものである。そこから続くゴルジュは全て巻き、最後は、20mの懸垂で川床に降りた。川床に降りてしばらく行くと、モジケ小屋に到着した。我々は、モジケ小屋の少し下流側にあった河原でビバークした。
ツェルトを張り、薪を集めている間、Matsu君が釣りにチャレンジした。ビバーク準備が整った頃、Matsu君が戻ってきた。手には、6匹のハヤをぶら下げてきた。これがアマゴだったら・・・。あとは、焚火を囲み、宴会。
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入渓地点。いきなり飛び込みになった!!
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旭ノ川本流の河原歩き
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こんな巨岩、家の近所に転がってたらなー。
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美しき流れの中を行く
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50mゴルジュ。ここをひたすら泳いで、突破した。
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引木ノ滝
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巨大な岩橋
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中ノ川出合滝登攀。
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滝落口のトラバース。ツルツルで流されそうで、気持ちが悪い。
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地獄滝にて。Matsu君とY田さん
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極楽滝
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牛鬼滝。ゴルジュが続き、壮絶な流れなので、まとめて巻いた。
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5m滝。水流通しを行く。モジケ小屋までもう少し。

8月24日(日)曇り時々小雨
起床5:30→出発7:10→七面山13:30→モジケ小屋17:30→吊橋19:00→車デポ地20:00

 熟睡のため、少し寝過ごしてしまう。雨も降らず、快適に寝られた。
出発してから、次々に4~10m規模の滝と釜が現れ、朝からいきなり泳がされた。昨日ほどではないが、朝一の泳ぎは嫌なものだ。途中、シイタケ、コウタケ、タマゴタケなどちらほら生えていた。これが昨日なら、晩のおかずが一品増えたのに、残念だ。
 黒滝、斜瀑45mなど大きな滝も、意外と簡単に越すことができた。このころになると、水量はかなり減り、滝の落ち方もシャバシャバといった感じになる。11時頃に、黒ナメ八丁につき、その上はどんどん水量がなくなり、やがて、ガレ場歩きになった。途中、三俣で少し水流が出て、ここが最後の水場となる。三俣の真ん中の沢に入り、さらにその上の二俣は左俣に入り、最後は20m位の涸滝にザイルを出して直登した。高度感がすごいあり、最後のフィナーレとなった。さらに、崩壊地を登りきり、笹原にでると、少し登ったところが、七面山西峰直下だった。私のみ、西峰を往復して、頂上の景色を堪能した。南側の釈迦岳、孔雀岳の眺めが良かった。また、七面山東峰は、地図ではそれほど離れていないように見えるのだが、実際は、結構離れていて意外だった。
 七面尾を辿って下山していくと、やがて林道に出て、さらにモノレール軌道を辿ると、モジケ小屋に到着した。朝にこの箇所から出発したことを考えると、今日一日が、かなり長く感じられた。さらに、作業道を辿って、中ノ川出合の吊橋に19時に到着した。作業道は、下山というのに、最初どんどん登っていき、一向に標高を下げないので不安になるが、最後は急下降で、尾根沿いを吊橋まで、ヘッデンを灯して下った。このころには、みなさん疲労が濃く、すぐに距離があいてしまい、それを待っていると、ヒルがどんどんくっついてきて、振り払うのに大変だった。一か所くらいは吸い付かれるのを覚悟したが、幸いにもそれはなかった。吊橋を渡ってからは、最後の気力を振り絞って、雨の中、林道を歩き続け、1時間ほどで駐車場所に到着した。七面山からの下降は、本当に長かった・・・。
 帰りの車では、交代で運転し、助手席で爆睡しながら帰った。米子には2時過ぎに到着した。その日は、さすがに仕事が辛かった・・・。

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斜瀑。朝一から泳がされた。
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天然シイタケ。一週間後には、食べ頃になるのかな?
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黒滝。
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黒ナメ八丁。ここまでくれば、あと一息になる。

感想
 天気の微妙な、不安定な中での沢登りであったにも関わらず、計画通りのことができて、大満足だった。特に、中ノ川の遡行に、旭ノ川本流を付け足したことにより、前半は水流豊富な泳ぎ主体の遡行、後半は滝登り主体の遡行といったように、かなり変化の富んだ内容になり、充実した山行になった。
 しかし、Y田さんの山岳会の方々には、かなり無理をさせてしまったことは、申し訳なく思った。このあたりが、力量の分らない、初めての人同士の山行の難しい所かなと感じた。
 計画面では、七面山からの長い下降により、このようなハードなスケジュールになったが、黒ナメ八丁を越したあたりから、適当な沢をつめて七面尾にあがれば、時間短縮になったと思う。黒ナメ八丁から上流は遡行価値も低いので、その方が合理的かもしれない。また、反対に、2泊3日の行程にして、旭ダムから七面山まで遡行すれば、もっと充実しそうだし、今度は宇無ノ川からレンゲ谷をつめて奥駈道に出るのもいいかもしれない。
 いずれにせよ、この2日間の長い山旅は、記憶に残る山行になったことは、間違いない。
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by nawaclimbingclub | 2014-08-22 00:31 | Comments(1)
Commented by t字 at 2014-08-26 21:02 x
無事帰宅しています。
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